来天
らいてん
名詞
標準
文例 · 用例
もしも将来天才的監督によって適当なる色彩的モンタージュの方法が案出され、明暗を殺さずにそれを生かすような色彩を駆使して、これを音響と対位的に編成することができればその結果はあるいは大いに見るべきものであるかもしれない。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫
お目付の松倉さんから聞いた話を受売りするとなあ……豊後の日田という処は元来天領で、徳川様の直轄の御領分じゃ。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
由来天才は浪費し、憧憬し、朶頤し、空想を食物にし、実を失つてその実を失へるを知らず、虚偽に住してその虚偽にあるを知らず、地獄に堕することを喜び、暗黒にあることを好み、戦慄し、分裂し、影なきに影を見、姿なきに姿を見る。
— 田山録弥 『卓上語』 青空文庫
(十一月三日は、明治以来天皇制支配の一つの記念日です)主催在民の民主憲法を五月一日の世界のメーデーからわずか二日だけおくらして五月三日に実効を発せしめなければいやだという、その感情、そのものが今日の支配者、権力者が感じている民主主義というものへの考えかたをじつに適切に表現しています。
— ――新日本文学会における一般報告―― 『一九四六年の文壇』 青空文庫
……元来天下の衆に先立ち、草創の功を志す以上、節に当り義に臨んでは、命を惜むべきではない。
— 国枝史郎 『赤坂城の謀略』 青空文庫
元来天下に国籍くらい、面倒臭いお荷物はない。
— 芥川龍之介 『第四の夫から』 青空文庫
一、抑谷中村ハ古来天産に富み関東中其比を見ざる豊饒の沃土なり。
— 田中正造 『非常歎願書』 青空文庫
上述の如く、生きて居る人が、自分の魂の大部分を、長上に奉る事をみつぎといひ、目下が献つた数多の魂と、元来天子様の持つて居られる魂とを一処にして、其を分割して臣下が頂くのをば、みたまのふゆといふ。
— 折口信夫 『大嘗祭の本義』 青空文庫