小前
こまえ
名詞
標準
文例 · 用例
)然るに次の小前提で観念されている「韻文」は、Aの図式による形式観の韻文である。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
まず博士の神学を挙げて二度これを満場に承認せしめこれを以て大前提とし次にビジテリアンがこれに背くことを述べて小前提とし最後にビジテリアンが故に神に背くことを断定し菜食なる小善の故に神に背くの大罪を犯すことを暗示|致されました。
— 宮沢賢治 『ビジテリアン大祭』 青空文庫
少しずつの上り下りはあれど、ほとほと平なる路を西へ西へと辿り、田中の原、黒田の原とて小松の生いたる広き原を過ぎ、小前田というに至る。
— 幸田露伴 『知々夫紀行』 青空文庫
ふたたび郷平橋を渡りつつ、赤平川を郷平川ともいうは、赤平の文字もと吾平と書きたるを音もて読みしより、訛りて郷平となりたるなりという昔の人の考えを宜ない、国神野上も走りに走り越し、先には心づかざりし道の辺に青石の大なる板碑立てるを見出しなどしつ、矢那瀬寄居もまた走り過ぎ、暗くなりて小前田に泊りたり。
— 幸田露伴 『知々夫紀行』 青空文庫
軽皇子はこれでは、うっかりしていると、穴穂王方からどんなことをしむけるかもわからないとお怖れになり、大前宿禰、小前宿禰という、きょうだい二人の大臣のうちへお逃げこみになりました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
そしてまもなく王ご自身が軍務をおひきつれになって、大前、小前の家をお攻め囲みになりました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
すると大前、小前の宿禰は、手をあげひざをたたいて、歌い踊りながら出て来ました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
衣がえ、移り変わり、季節の変わりめ、年季奉公の変わりめ、中間下男下女小女の出入りどきであるから、小前かせぎの者にはなくてかなわぬ質屋が繁盛したとて、なんの不思議もない。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫