襤褸靴
ぼろぐつ
名詞
標準
文例 · 用例
上り口をちょっと入った処に、茶の詰襟の服で、護謨のぼろ靴を穿いて、ぐたぐたのパナマを被った男が、撥で掌を敲きながら、用ありそうに立っている。
— 泉鏡花 『河伯令嬢』 青空文庫
それはぼろ靴でほうぼうが修理してあったが……。
— 海野十三 『一坪館』 青空文庫
それに、もともとぼろ靴なのでせう。
— 豊島与志雄 『太一の靴は世界一』 青空文庫
どんなぼろ靴をつくろふのにも、ねんにねんを入れるのです。
— 豊島与志雄 『太一の靴は世界一』 青空文庫
もともとこんな女におっ惚れた俺でもあるめえしさ……とにかく今になっちゃあこんな赤禿げだらけの猫婆ァの面よか、ソネートカのぼろ靴下の方がよっぽど有難えや。
— LEDI MAKBET MCENSKOVO UEZDA 『ムツェンスク郡のマクベス夫人』 青空文庫
いやになるねえ、いつまでも寒くて、この大雪じゃ、わしのぼろ靴で歩くのはこたえまさあね」と、大声でいいながら、戸口でぶるぶるっと雪をはらって、時計屋のテッディ・ヘンフリイが寒そうにはいってきた。
— ハーバート・ジョージ・ウエルズ 『透明人間』 青空文庫
ぼろ靴のおかげで、私が辷ったら、皆は私を嗤うのよ。
— A LITTLE PRINCESS 『小公女』 青空文庫
この暑いのに合服を着て、ボロ靴をはいて、失業者みたいなみすぼらしい恰好でしたよ。
— 織田作之助 『六白金星』 青空文庫