塗色
としょく
名詞
標準
文例 · 用例
車庫にあります」「何んな塗色ですか」「黒です」 黒――黒では眼指す車ではない。
— 牧逸馬 『双面獣』 青空文庫
自動車の塗色の事から胸を躍らせ乍らも、一方、今の今まで「真逆!
— 牧逸馬 『双面獣』 青空文庫
その後から会葬の車が幾十台、みな塗色美しい母衣を下して長く/\続いた。
— 眞山青果 『茗荷畠』 青空文庫
白樺薪の煙は実に黒くて、その煙が雪につつまれた昔風な塗色の建物の並んだところから空へと勢よく立ちのぼっているところも、親愛よ。
— 一九四一年(昭和十六年) 『獄中への手紙』 青空文庫
河の上を往来している小舟の塗色。
— 永井荷風 『十九の秋』 青空文庫
ランプの光で鏡のやうにひかるピアノの塗色なぞを思ひ浮べると、其れ等のものが何れも聲を出して自分の歸りを呼んで居るやうな氣がする。
— 永井荷風 『新歸朝者日記』 青空文庫