瀦水
瀦水
名詞
標準
文例 · 用例
突然路が右へ曲ると途方もない広い新道が村山|瀦水池のある丘陵の南麓へ向けて一直線に走っている。
— 寺田寅彦 『異質触媒作用』 青空文庫
宿の裏の瀦水池で飼つてある鰻の蒲焼も出た。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
宿の裏の瀦水池で飼ってある鰻の蒲焼も出た。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
元来下谷は卑湿の地にして、西に湯島本郷の高地を負ふをもて、一朝雨雪の大に降るに会へば高処の水は自ら低処に来りて、下谷は一大|瀦水地となるの観を呈す。
— 幸田露伴 『水の東京』 青空文庫
それらは深田や瀦水田や濕田で、水捌けがわるく、裏作は出來ないのだつた。
— 島木健作 『續生活の探求』 青空文庫
瀦水は惡臭を放てり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
長い霖雨の間に果実の樹は孕み女のやうに重くしなだれ、ものの卵はねばねばと瀦水のむじな藻にからみつき、蛇は木にのぼり、真菰は繁りに繁る。
— 北原白秋 『水郷柳河』 青空文庫
ただし『類函』二六、〈福建の将楽県に蛟窟あり、相伝う昔小児あり渓傍の巨螺を見て拾い帰り、地に穴し瀦水してこれを蓄え、いまだ日を竟えざるにその地横に潰え水勢|洶々たり、民懼れ鉄を以てこれに投じはじめて息む、今周廻|寛さ畝ばかりなるべし、水|清飛竜などのほかにも世界に乏しからぬ。
— 田原藤太竜宮入りの話 『十二支考』 青空文庫