点る
ともる
動詞
標準
文例 · 用例
南ならば南、西北なら西北といつでも風向に応じて盤の豆ランプが点るのである。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
例えば人形が電灯を持って立っているのならば灯が点ると同時に電灯を高く振りあげる。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
私のテーブルの上の電気スタンドの場合にしますと、もしスタンドに、停電かなんかで、因の電気が来ていなければ、私がいくら骨折って縁にスイッチを捻りましても灯が点るという結果が出て来ません。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
のみならず、会心の男が出来て、これはと思うその胸へ、グザと刃を描いて刺す時、膚を当てると、鮮紅の露を絞って、生血の雫が滴点ると言います。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
屋はまた石もて造り、大理石の白き血潮は、ぎやまんの壺に盛られて夜となれば火|点るといふ。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
はやも見よ、暮れはてし吊橋のすそ、瓦斯点る……いぎたなき馬の吐息や、騒ぎやみし曲馬師の楽屋なる幕の青みをほのかにも掲げつつ、水の面見る女の瞳。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
四十一年八月 蜜の室薄暮の潤みにごれる室の内、甘くも腐る百合の蜜、はた、靄ぼかし色赤きいんくの罎のかたちしてひそかに点る豆らんぷ息づみ曇る。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
からら、からら、ら、ら、ら……烏いまはたはたと遠く飛び去り、窓にただ色あかき燈火点る。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫