一抹
いちまつ
名詞名詞-の形容詞頻度ランク #26255 · 青空 374 例
標準
a touch (of sadness, unease, etc.)
文例 · 用例
とかくするうち東の空白み渡りて茜の一抹と共に星の光まばらになり、軒下に車の音しげくなり、時計を見れば既に五時半なり。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
右には未だ青き稲田を距てて白砂青松の中に白堊の高楼|蜑の塩屋に交じり、その上に一抹の海青く汽船の往復する見ゆ。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
たまたま記憶の眼に触れる小さな出来事の森や小山も、どれという見分けの付かないただ一抹の灰色の波線を描いているに過ぎない。
— 寺田寅彦 『厄年と etc.』 青空文庫
天の一方には弦月が雲間から寒い光を投げて直下の海面に一抹の真珠光を漾わしていた。
— 寺田寅彦 『札幌まで』 青空文庫
自分が昔現在の家を建てたとき一番日当りがよくて庭の眺めのいい室を応接間にしたら、ある口の悪い奥さんから「たいそう御客様本位ですね」と云って、底に一抹の軽い非難を含んだような讃辞を頂戴したことがあった。
— 寺田寅彦 『新年雑俎』 青空文庫
一九一二年の暮にレーリーの末男が死んで、幸福な彼の晩年にも一抹の黒い影がさした。
— 寺田寅彦 『レーリー卿(Lord Rayleigh)』 青空文庫
遠くから見ると吉野紙のようでもありまた一抹の煙のようでもある。
— 寺田寅彦 『烏瓜の花と蛾』 青空文庫
煙は次第次第に乱れて拡散して、やがてただ一抹の薄い煙になってやがて消えてしまった。
— 寺田寅彦 『雑記(2)』 青空文庫
作例 · 標準
例句1
例句2
例句3
例句4
標準
a smear (of paint, ink, etc.)
作例 · 標準
例句1
例句2
例句3
例句4