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海天

かいてん
名詞
1
標準
文例 · 用例
門松注目飾りはすでに取り払われて正月も早や十日となったが、うららかな春日は一流れの雲も見えぬ深き空より四海天下を一度に照らして、十坪に足らぬ庭の面も元日の曙光を受けた時より鮮かな活気を呈している。
夏目漱石 吾輩は猫である 青空文庫
『本草綱目』蚕の条などに竜馬同気と云々種々理由あるべきも、まずは海馬楊枝魚海天狗など竜馬折衷の魚が竜棲むてふなる海中に少なからぬが一の主因だろう。
馬に関する民俗と伝説 十二支考 青空文庫
髣髴たる海天に青螺のごとく浮いてゐる美しい島島の散在を望んでも、も早詩が胸から無くなつた。
嘉村礒多 故郷に帰りゆくこころ 青空文庫
地球面の人類、その数億のみならず、山海天然の境界に隔てられて、各処に群を成し各処に相分るるは止むを得ずといえども、各処におのおの衣食の富源あれば、これによりて生活を遂ぐべし。
瘠我慢の説 瘠我慢の説 青空文庫
時雨がやんだり落ちたりしていたが、折柄の灰色雲を破って入日が漏れ、それがハレーションを起して、脚下の千々岩灘も空も一様に、ぎらぎらと輝き渡った海天一色の荘厳な光景は私達を魅了した。
菊池幽芳 雲仙岳 青空文庫
左の方に目を転ずると、早崎の瀬戸から天草灘へかけ、大小幾多の島々の影が海天一色の間に、次第に融け込んで行く。
菊池幽芳 雲仙岳 青空文庫
晨起遠望するに、渺茫無涯の海天、断雲日面をおおい、その間隙より旭光の放射せるを見るは、すこぶる壮快なり。
井上円了 南半球五万哩 青空文庫
)  愛蘭客楼望蘇山(愛蘭の客楼より蘇の山を望む)街路繞湾曲、波光入客楼、海天望窮処、一髪是蘇州。
井上円了 南半球五万哩 青空文庫