残り滓
のこりかす
名詞
標準
文例 · 用例
この特権を捨てて、そのあとに残されるものは、捨てるにさえ値しない枯れさびれた残り滓のみではないか。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
そしてこの浅ましい行為によってお前は本当の人間の生活を阻害し、生命のない生活の残り滓を、いやが上に人生の路上に塵芥として積み上げるのだ。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
この電気を起した残り滓の水は、年中水位の変らぬ河となっているので、ロスアンゼルスへ水道をひいたのと同じように、イムピリアル平原にも灌漑水をひくことに成功した。
— 中谷宇吉郎 『アメリカの沙漠』 青空文庫
その残りかすから、よみがえった不死鳥。
— A RETRIEVED REFORMATION 『罪と覚悟』 青空文庫
ぼくは腹がへっているんだ」 かもめは、そんなことをいいながら、この汽船が海へ捨てるはずの調理室の残りかすを待ちこがれていた。
— 海野十三 『霊魂第十号の秘密』 青空文庫
どこがどうとハッキリわかっているわけではないけれど、近頃の生活は何だか身体のなかに、割り切れない残りかすが日一日と溜まってくるようで仕方がないわ。
— 海野十三 『十八時の音楽浴』 青空文庫
糸くずとか髪の毛とか食べものの残りかすを背中やわき腹にくっつけてひきずって歩いているのだ。
— DIE VERWANDLUNG 『変身』 青空文庫
他のどこでも雇ってもらえないようなやる気のない貧乏な残りかすに落ちこぼれていく彼の事務員たちも激しい頭痛の種だった。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『チャールズ・デクスター・ウォードの事件』 青空文庫