少心
しょうしん
名詞
標準
文例 · 用例
彼は女を引起すのに残酷とは知り乍ら、多少心得のある柔道の手を用いた。
— 岡本かの子 『ドーヴィル物語』 青空文庫
何等の關係はなくとも、斯かる記事を讀んだ人は多少心を動かすであらう。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
あゝ此樣な事と知つたら何故倫敦邊の流行歌の一節位いは覺えて置かなかつたらうと悔んだが追付かない、餘りの殘念さに春枝夫人の顏を見ると、夫人も今の嘲罵を耳にして多少心に激したと見へ、柳の眉微かに動いて、そつと私に向ひ『何かやつて見ませうか。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
かうなれば、もう、嫉妬よりも侮蔑の氣が勝つて來て、義雄は多少心を落ち付けた。
— 毒藥を飮む女 『泡鳴五部作』 青空文庫
昨夜は酔うたけれど脱線しなかつた、脱線料がないからでもあつたらうが、多少心得がよくなつたからでもあらう(脱線してはならないのを、いひかへれば、脱線することが出来ないのを脱線するのが、脱線の脱線たるところだから)。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
文学において悲観した余はこの図譜を得たために多少心細い気分を取り直した。
— 夏目漱石 『『東洋美術図譜』』 青空文庫
六※かしくならなければいゝがと多少心配さうに見えた。
— 夏目金之助 『坊っちやん』 青空文庫
宗助は多少心を動かした。
— 夏目漱石 『門』 青空文庫