面伏せ
おもてぶせ
名詞動詞-サ変
標準
being so embarrassed as to keep one's face down
文例 · 用例
」 涙を呑んで、T「私も男……」 耐られなくなって柳の木に面伏せた。
— 山中貞雄 『中村仲蔵』 青空文庫
かの女が今しがた忍び出て来た深窓の家には、二組の夫婦と、十人あまりの子供達が堆積し、揺蕩し、かの女もそのなかの一人であることが、此頃かの女には何か陰のある辱かしさ、たつた一人の時に殊にも深く感ずる面伏せな実感である。
— 岡本かの子 『川』 青空文庫
良心に恥ずる所なしとはいいながら、何とやら、面伏せにて同志とすら言葉を交すべき勇気も失せ、穴へも入りたかりし一昼夜を過ぎて、漸く神戸に着く。
— 福田英子 『妾の半生涯』 青空文庫
博士は少し面伏せな様子で、「そう、その話でしたな。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
久しく家に燻ぶつてゐたので、訳もなく向く人達の眼にも一寸|面伏せなやうな気がして、妻は夫の指してくれた空席に急いで腰を下した。
— 水野仙子 『散歩』 青空文庫
(二月×日) 二人共面伏せな気持ちで御飯をたべた。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
二月×日 二人共面伏せな気持ちで御飯をたべた。
— 林芙美子 『放浪記(初出)』 青空文庫
「全くこの妹には気の毒だったのですけれど――この妹でもいてくれなくっちゃ、――この家業だって、ビールか葡萄酒でなくっては、西洋のお酒の名さえ分らないのではねえ」 お鯉は眼をふせて面伏せそうに笑ったが、「わたしにしてもよくよくだったのです。
— 長谷川時雨 『一世お鯉』 青空文庫
作例 · 標準
例句