石標
せきひょう
名詞
標準
文例 · 用例
頂上には一個の石標があって、ここは常陸と下野の国境である事を示す。
— 押川春浪 『本州横断 癇癪徒歩旅行』 青空文庫
吾輩はすぐさまその石標の上に跳り上り、遠からん者は音にも聴け、近くば寄って眼にも見よ、吾こそは今日登山競走の第一着、冒険和尚|字は春浪なりと呼わったが、音に聴く者も眼に見る者も側なる津川五郎子ばかり。
— 押川春浪 『本州横断 癇癪徒歩旅行』 青空文庫
妙青寺の山門には『小倉聯隊徴兵署』といふ大きな木札がかけてある、そこは老松の涼しいところ、不許葷酒入山門といふ石標の立つところ、石段を昇降する若人に対して感謝と尊敬とを捧げる。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
上流はその兼併してゐる田地の債券石標を拔き去られたのを憤つた。
— 森鴎外 『古い手帳から』 青空文庫
三十三|所と彫ってある石標を右に見て、紺屋の横町を半丁ほど西へ這入るとわが家の門口へ出る、家のなかは暗い。
— 夏目漱石 『野分』 青空文庫
草山の奧には、佛蘭西と瑞西との國境を劃する石標が寂しく立つてゐるばかり、此處にはやかましい關税吏の姿も見られない。
— 吉江喬松 『山岳美觀』 青空文庫
木下川藥師の石標に導かれて川と、はなる。
— 大町桂月 『南洲留魂祠』 青空文庫
左は藥師、右は江戸道とある石標二つ三つ見る。
— 大町桂月 『南洲留魂祠』 青空文庫