指股
ゆびまた
名詞
標準
文例 · 用例
「目にはおぼろ、耳にもさだかならず、掌中に掬すれども、いつとはなしに指股のあひだよりこぼれ失せる様の、誰にも知られぬ秘めに秘めたる、むなしきもの。
— 太宰治 『めくら草紙』 青空文庫
それから次は、更に異様なものであって、咽喉から両耳の下にかけて、そこを扼したように見える、四本の華奢な指股様の跡が深く喰い入っていて、それが二筋宛並んで印されてあった。
— 小栗虫太郎 『夢殿殺人事件』 青空文庫
平林は、泥まみれになっても、黙って井戸端で洗足して、そのことを口へ出さなかったが、垣根につかまったりして歩くのか、指股に泥をよく食附けていた。
— 室生犀星 『童子』 青空文庫