脱ぎ捨て
ぬぎすて
名詞
標準
文例 · 用例
彼れは武士が武器を捨てゝ遁世する時のやうな心持ちでゴムの手袋を脱ぎ捨てた。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
主人が持参した蓙のうえに着物を脱ぎ捨て、ふたり湯の中にからだを滑り込ませる。
— 太宰治 『姥捨』 青空文庫
蚕や蛇が外皮を脱ぎ捨てるのに相当するほど目立った外見上の変化はないにしても、もっと内部の器官や系統に行われている変化がやはり一種の律動的|弛張をしないという証拠はよもやあるまいと思われる。
— 寺田寅彦 『厄年と etc.』 青空文庫
それから女は身に纏った、その一重の衣を脱ぎ捨てまして、一糸も掛けざる裸体になりました。
— 泉鏡花 『湯女の魂』 青空文庫
」 お婿さんは脱ぎ捨てた上衣をかかへて腰をうかした。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
脱ぎ捨てる時も、ズボンのポケットに両手をつっこんだままで、軽く虚空を蹴ると、すぽりと抜ける。
— 太宰治 『服装に就いて』 青空文庫
せせら笑つてさう言つてから、私は手袋を脱ぎ捨て、もつと高價なマントをさへ泥のなかへかなぐり捨てた。
— 太宰治 『逆行』 青空文庫
せせら笑ってそう言ってから、私は手袋を脱ぎ捨て、もっと高価なマントをさえ泥のなかへかなぐり捨てた。
— 太宰治 『逆行』 青空文庫