誰彼となく
だれかれとなく
表現名詞
標準
anyone and everyone
文例 · 用例
野田達だつて橋田といふ男は好く見知つてゐる柄といひ容子といひ申し分もない人物で、あれではさすがの千杖子も乗気になるのも道理だと誰彼となく云ひ合つてもゐたさうです。
— 牧野信一 『早春のひところ』 青空文庫
そして、遂うと/\となりかゝつた時、勝手の方に寢てゐる末の弟が、何やら聲高に寢言を言つたので、はツと目が覺め、嗚呼あの弟は淋しがるだらうなと考へて、睡氣交りに涙ぐんだが、少女心の他愛なさに、二人の弟が貰ふべき嫁を、誰彼となく心で選んでゐるうちに、何時しか眠つて了つた。
— 石川啄木 『天鵞絨』 青空文庫
そして、遂うと/\となりかゝつた時、勝手の方に寝てゐる末の弟が、何やら声高に寝言を言つたので、はツと眼が覚め、嗚呼あの弟は淋しがるだらうなと考へて、睡気交りに涙ぐんだが、少女心の他愛なさに、二人の弟が貰ふべき嫁を、誰彼となく心で選んでるうちに、何時しか眠つて了つた。
— 石川啄木 『天鵞絨』 青空文庫
(3)村の老人は誰彼となくそういうが、いまはこの焼伐りのかわりにダイナマイトを用いて巨木を伐り倒している。
— 佐々木喜善 『東奥異聞』 青空文庫
喧騒の中に時間が来て、誰彼となくぽつぽつ席を立ち始めた。
— 森鴎外 『青年』 青空文庫
「ほんとに人間というものは、誰彼となく何かしら、悩みを持っているものと見える」 で彼女は頷いた。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
その塀の中から、犬のやうな虚勢でもつて、誰彼となく吠えたてゝゐるのだ、塀をとつてしまへば、誰だつて、天真な美しい花園を持つてゐるのではないか。
— 林芙美子 『「リラ」の女達』 青空文庫
誰彼となく手を差し出す――劇場主に、背景画家に、衣裳係に、俳優に……。
— 岸田國士 『演劇より文学を排除すべきか』 青空文庫
作例 · 標準
そのニュースは瞬く間に広がり、誰彼となくその話題で持ちきりだった。
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祭りの日は、誰彼となく笑顔で溢れていたよ。
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あの先生は、誰彼となく親身になって相談に乗ってくれるんだ。
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