千両箱
せんりょうばこ
名詞
標準
box of 1000 ryō
文例 · 用例
千両箱の山を積んでもこの楽しみばっかりは、お譲りする訳に参りませんので……ヘエ……」 松倉十内は又しても余計な事を言ったために、非人風情に吹き巻くられた形になったので、スッカリ苦り切ってしまった。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
時には古雛を買ひ集めてみたり、時には筆矢立を漁り歩いたり、奇抜だつたのは昔の千両箱の蒐集であつた。
— 岡本かの子 『小町の芍薬』 青空文庫
千両箱なんぞが三つか四ツ……」「大概にしろ。
— 夢野久作 『白くれない』 青空文庫
たとい金丸長者の死に損いが、如何に躍起となったにしたところが、とても大阪三輪鶴の千両箱を三十も一所に積みは得せまい。
— 夢野久作 『名娼満月』 青空文庫
五十の家々は、これまた悉く豪家の構へで、土蔵と厩小屋を持ち、何れの家の蔵にも千両箱の載積が重たげであつた。
— 牧野信一 『その村を憶ひて』 青空文庫
銀行などに預けておくと忽ち露見するので、恰で中世紀の海賊のやうに、こんな風に千両箱を積んで毎年の産物の売上金を貯めておくのであるが、どうだ羨しいだらう、お伽噺を地で演ずるには、やはり何よりも先に先立つものはこれなんだからね――と彼がにたにたと笑つたのも憶えてゐる。
— 牧野信一 『冬物語』 青空文庫
千両箱を積んで八橋を請け出して、お前さんの眼の前にも手切れ金の四百両、五百両をならべて見せるが、それが出来ない今の身の上となっては、こんな手前勝手なことを言うよりほかはない。
— 岡本綺堂 『籠釣瓶』 青空文庫
金にならないような安家財はこれを所司代詰所に送り、めぼしい品は、数多くの千両箱と共に、どこへ送ろうというのか、その行く先を心得ているらしい小者達に命じて、どんどんと違った道を違った方向に運ばせているのです。
— 京へ上った退屈男 『旗本退屈男 第四話』 青空文庫
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千両箱(せんりょうばこ)とは、江戸時代の日本において大量の小判を貯蔵することを目的とした箱。
出典: 千両箱 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0