来金
らいきん
名詞
標準
文例 · 用例
由来金沢にゐるあひだぢう、僕の呼名は「イチオー」であつた。
— 中原中也 『金沢の思ひ出』 青空文庫
」 と渠は、もと異様なる節を附し両手を掉りて躍りながら、数年来金沢市内三百余町に飴を売りつつ往来して、十万の人一般に、よくその面を認られたるが、征清のことありしより、渠は活計の趣向を変えつ。
— 泉鏡花 『化銀杏』 青空文庫
「俺しは元来金のことにかけては不得手至極なほうで、人一倍に苦心をせにゃ人並みの考えが浮かんで来ん。
— 有島武郎 『親子』 青空文庫
女はそれ以来金曜日とか土曜日とかのちよつとした時間を利用して遊びに来はじめた。
— 田中貢太郎 『水郷異聞』 青空文庫
女はそれ以来金曜日とか土曜日とかのちょっとした時間を利用して遊びに来はじめた。
— 田中貢太郎 『水郷異聞』 青空文庫
虎屋九左衛門の馬は遥かに過ぎ、鍵屋の前を桜井の馬が曲り、押えの甚左衛門が、今万屋の軒先へさしかかった時、「甚左衛門ッ」 大音声の終らぬうち大きく一足踏出した又右衛門の来金道、閃くと共に右脚を斬落としてしまった。
— 直木三十五 『鍵屋の辻』 青空文庫
血に染んだ来金道二尺七寸を片手に、六尺余りの又右衛門が走つけたのだから小者は耐らない。
— 直木三十五 『鍵屋の辻』 青空文庫
足をとられて松葉の上へ倒れかかるその一髪の隙、来金道が肩先へ斬込んできた。
— 直木三十五 『鍵屋の辻』 青空文庫