病間
びょうま
名詞
標準
文例 · 用例
―友人西川|一草亭氏が、私が長い間身体の加減が悪く、この二、三年門外へは一歩も踏み出したことのない境涯を憐れんで、病間のなぐさめにもと、わざわざ届けてくれた花なのだ。
— 薄田泣菫 『侘助椿』 青空文庫
――友人西川|一草亭氏が、私が長い間身体の加減が悪く、この二三年門外へは一歩も踏み出したことのない境涯を憐んで、病間のなぐさめにもと、わざわざ届けてくれた花なのだ。
— 薄田泣菫 『独楽園』 青空文庫
(本書〔『病間録』〕一七九頁「宗教上の光耀」と題する一篇のうちに、感情的光耀につきて記したる一節は、この折の経験に基づきて物したるなり。
— 綱島梁川 『予が見神の実験』 青空文庫
病間夜詰と、きまった時、仙波八郎太は「寛之助様は御世継ぎじゃで、もしものことが、おありなされたら、ここの敷居を跨げると思うな」 と、云い渡した。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
「若君の御病間の床下にござりました。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
「或いは、調伏の人形かもしれぬ――どこで、手に入れたな」「御病間の床下から――仙波の倅が、手に入れました」 将曹は、うつむいている仙波へ、じろっと、眼をくれて「これが、調伏の形代として、誰が、一体寛之助様を呪うたのじゃ」 二人は、将曹を、じっと見たまま、暫く黙っていた。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
将曹も、左源太を睨みつけながら「この形代は、一体どこから、持って参ったな」「申し上げました通り――御病間の床下から――」「如何して、取出した?
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
廊下で坊主が、お叩頭をしても、それから、御病間へ入って、乳母の税所敦子が、血走る眼で、目礼をしても、左源太は、鋭く光る眼で、睨みつけたまま、哲丸の臥ている側へ、坐ると、じっと、眠入っている顔を眺めた。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫