出家遁世
しゅっけとんせい
名詞
標準
monastic seclusion
文例 · 用例
しかも、諸行無常を観じ出家遁世するのは、上品な事で、昔の偉い人はたいていこれをやっているのです。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
拙者儀、領内の女共を掠めて、不埓の所業仕候段|慚愧に堪えず候間、重なるわが罪|悔悟のしるしに、出家遁世仏門に帰依致し候条、何とぞ御憐憫を以て、家名家督その他の御計らい、御寛大の御処置に預り度、右謹んで奉願上候。
— 日光に現れた退屈男 『旗本退屈男 第八話』 青空文庫
さりとて今となっては出家遁世して、自分の地位や権力を見すみす頼長に横領されるのも無念であった。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
わしもお暇を願うて、いっそ出家遁世しようか」と、忠通はまた溜息をついた。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
その方法は必ずしも自殺、出家遁世の形を採らなくてもよい。
— 田中英光 『さようなら』 青空文庫
生きた人間を自分の文学から締め出してしまつた小林は、文学とは絶縁し、文学から失脚したもので、一つの文学的出家遁世だ。
— ――小林秀雄論―― 『教祖の文学』 青空文庫
「万事たのむべからず」かう見込んで出家遁世、よく見える目で徒然草を書くといふのは落第生のやることで、人間は必ず死ぬ、どうせ死ぬものなら早く死んでしまへといふやうなことは成り立たない。
— ――小林秀雄論―― 『教祖の文学』 青空文庫
この切なさを救ふものは、たゞホドコシの心境あるのみでして、美人女給はいけません、お客がムリを重ねる、もう一杯、チェリオ、たべたくないお料理もとりよせる、涙溜息あるのみでして、禁酒を叫び、出家遁世の心ざし、朝ごとに発狂してゐるやうなものでさ、養命保身どころぢやないです。
— 坂口安吾 『金銭無情』 青空文庫
作例 · 標準
戦乱の世に絶望した彼は、出家遁世して山奥の草庵で静かに暮らし始めた。
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出家遁世の身となれば、もはや現世の権力争いなど無意味なものに思える。
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古の文人たちは、出家遁世することで独自の精神世界を築き上げた。
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