河尻
かわじり
名詞
標準
文例 · 用例
午後、河尻へ出かけて蜆貝を掘る、食べるだけはすぐ与へられた、ありがたい。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
嫡男信忠(年十九)は河尻秀隆を従えて、矢部村勅養寺附近の天神山に、次男北畠信雄は稲葉一徹属して御堂山に、夫々陣を布いた。
— 菊池寛 『長篠合戦』 青空文庫
六日、澪標のもとより出でゝ難波につ(二字のつをイ)きて河尻に入る。
— 紀貫之 『土佐日記』 青空文庫
そのかみの東国、武蔵の国の、浅草川の河尻の洲のなかでも、この一角はもとからの森であったのかもしれない。
— 続旧聞日本橋・その三 『鬼眼鏡と鉄屑ぶとり』 青空文庫
私は出来るだけゆつくりその汀を歩いて東の方のはづれの砂浜がずつと広くなつた河尻まで行きました。
— 伊藤野枝 『白痴の母』 青空文庫
その数々の縁談のくちで、親たちの眼に選り残されているのは、もちろん皆、尾張|清洲の織田家中ではあるが、とりわけ、藩の侍頭大学信盛の舎弟、佐久間左京信長の小姓組、前田|犬千代槍組衆の河尻与兵衛足軽三十人持、御小人組小頭木下|藤吉郎 ――などの四名が候補になっていた。
— 太閤夫人 『日本名婦伝』 青空文庫
では、河尻与兵衛はというに。
— 太閤夫人 『日本名婦伝』 青空文庫
いかなる犠牲も惜しまずと申すなればべつですが」 寄手の一将、河尻肥前守は、中将信忠のまえに出て、余りな力攻めの無理と、過大な犠牲をここで払うことの非を説いた。
— 第六分冊 『新書太閤記』 青空文庫