黒水晶
くろずいしょう異読 くろすいしょう
名詞
標準
black quartz
文例 · 用例
これらの山々から瞰下されて、乾き切っている桔梗ヶ原一帯は、黒水晶の葡萄がみのる野というよりも、橇でも挽かせて、砂と埃と灰の上を、駈けずって見たくなった。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
)と仕事着の膝を軽くたたいて、羽織を着て、仕事場の神棚へ、拝をして、ただ一つ欅の如輪木で塵も置かず、拭込んで、あの黒水晶のような鏨箪笥、何千本か艶々と透通るような中から、抽斗を開けて取ろうとして――(片目じゃろうね。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫
おお、この静寂な霜の湖を船で乱して、谺が白山へドーンと響くと、寝ぬくまった目を覚して、蘆の間から美しい紅玉の陽の影を、黒水晶のような羽に鏤めようとする鷭が、一羽ばたりと落ちるんだ。
— 泉鏡花 『鷭狩』 青空文庫
着物はよくわからなかったが、水の滴るような束髪に結って、真白に白粉をつけて、緑色の光りの下にチンと澄まして……黒水晶のような眼をパッチリと開いて、こころ持ち微笑みを含みながら、運転手と一緒に、一直線の真正面を見詰めて行った。
— 夢野久作 『怪夢』 青空文庫
鹽山の奧から掘り出して來るので、白水晶、黒水晶、むらさき水晶、草入り水晶などの置き物や印材がある。
— 發展 『泡鳴五部作』 青空文庫
黒水晶のように美しい、大つぶな眼をむいて、天の一方をにらみながら、先刻あなたが御聞きになった子守唄をうたっては、あてもなくさまよいました。
— 小酒井不木 『狂女と犬』 青空文庫
……と同時に少年も私が読み終るのを待ちかねていたらしく、うつむいていた顔を上げたが、その眼は最前の通り黒水晶のように静かに澄み切っていた。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
……のみならず二年も前の出来事でバード・ストーン曲馬団の事なぞはちっとも書いてないのに、君はどうして君の両親がこの曲馬団に責め殺された事が判るのですか」「はい」 と静かに答えた少年は、又も黒水晶のような眼を据えて私の顔を見詰めていた。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
作例 · 標準
そのジュエリーには、珍しい黒水晶が使われており、独特の輝きを放っていた。
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「わあ、きれいな石!」と子供が目を輝かせた。それは、光を吸い込むような黒水晶だった。
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黒水晶は、古くから魔除けや浄化の力を持つと信じられてきた。
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