疫
えき
名詞
標準
文例 · 用例
きょうは午后から鵞口瘡疫の事に就て。
— 伊藤左千夫 『牛舎の日記』 青空文庫
人生の、あらゆる不幸、あらゆる悲惨に対して殆んど免疫になってはいた吉田であった。
— 葉山嘉樹 『生爪を剥ぐ』 青空文庫
本牧の燈台をながめて、港口標光を前にながめながら、わが万寿丸は横浜港外に明朝検疫までを仮泊した。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
港務の許可なしに夜陰に乗じてコッソリ上陸したり、検疫前に上陸したりすることは、よし、どんな凪の晩の宵の中であっても悪いことに相違はないだろう。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
そのうちに知人のある者は保養地で疫痢のために愛児を亡くしたりした。
— 寺田寅彦 『小さな出来事』 青空文庫
恐水病の予防 昨年中パリのパストゥール免疫所で狂犬に噛まれた人のために恐水病予防の注射を行うた件数が七百七十三、その中で不幸にして該病のために死んだのはわずかに二人しかない。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
例えばある家庭で、同じ疫痢のために二人の女の児を引続いて失ったとする。
— 寺田寅彦 『厄年と etc.』 青空文庫
で、翌翌年かに男の子を産んだ處が、不幸にして半年目かにそれが疫痢に犯されて、とうとうK病院で死んだんださうだ。
— 南部修太郎 『S中尉の話』 青空文庫