輸卒
ゆそつ
名詞
標準
文例 · 用例
「それ程ならさうとして私も心配してやらうがお前の親爺もあの通りで兵隊前は駄目だといふのだが、幸ひ檢査も濟んでお前も輜重輸卒と極つたのだからもう先が見えてるんだ。
— 長塚節 『芋掘り』 青空文庫
兼次は此時輸卒として召集された。
— 長塚節 『芋掘り』 青空文庫
* 徴兵検査で、伝平は、輜重輸卒に合格した。
— 佐左木俊郎 『馬』 青空文庫
併し、騎兵には少し丈が足りないから、輸卒がいいだろう。
— 佐左木俊郎 『馬』 青空文庫
お見忘になりましたか知れませんが、戦地でお世話になった輜重輸卒の麻生でござります。
— 森鴎外 『鶏』 青空文庫
兵士、輸卒の群れが一生懸命に奔走しているさまが薄暮のかすかな光に絶え絶えに見える。
— 田山花袋 『一兵卒』 青空文庫
この間、それを調べたが、当家の異国方軍制――武田流の軍法――によると、文禄までは、千人として士分の騎馬五十人、徒歩五十人、弓足軽三十人、槍足軽三百人、鉄砲足軽七十人、残りが小者、輸卒だが、主力は槍であった」 名越は、困った。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
サヴィニという軍医試補と、コレアールという技師と、シャルルという八等勤務の黒人輸卒の三人の主要俳優が登場し、サヴィニは王様役を、コレアールは侍従役を、シャルルは首斬人の役を受持ち、自然らしいといえばいかにも自然らしいペロットの発展に尽瘁するのである。
— 久生十蘭 『海難記』 青空文庫