置き土産
おきみやげ
名詞
標準
parting gift
文例 · 用例
つらい別離の御挨拶を申し上げる前に、一つ、忠誠の置き土産、御高恩の万分の一をお報いしたくて、けさほどから、わかい人たちに対して、最善と思われる手段を講じて置きました。
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
警察のガチャガチャ置き土産。
— 夢野久作 『山羊髯編輯長』 青空文庫
しかし、果して彼奴が吾輩の遺言書を公表し得るかどうか……公表するとすれば、どんな風に手品を使って公表するかは、ずいぶん面白い見物だぞ……事に依ると吾輩の遺言書は恐らく空前絶後のタチのわるい置き土産になるかも知れないぞ……。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
婦人は間もなく健康になって、かの一|夕の談を置き土産に都に帰られた。
— 徳冨蘆花 『不如帰 小説』 青空文庫
こころみに、十五代将軍としての徳川慶喜が置き土産とも言うべき改革の結果がこの街道にもあらわれて来る前までは、女は手形なしに関所も通れなかった時代のあったことを想像して見るがいい。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
国定忠次の置き土産 上州の侠客国定忠次が、江戸へ姿を現わしたのは、八州の手に追われたからで、上州から信州へ逃げ、その信州の追分で、甚三殺しと関係い、その後ずっと甲州へ隠れ、さらに急流富士川を下り、東海道へ出現し、江戸は将軍お膝元で、かえって燈台|下暗しというので、大胆にも忍んで来たのであった。
— 国枝史郎 『名人地獄』 青空文庫
おさらばでござる」オースチン師はこう云ったが、弾正太夫を静かに眺め、「失礼ながら置き土産として、設計の絵図面を差し上げ申す。
— 国枝史郎 『蔦葛木曽棧』 青空文庫
「用事と申すのはそれだけか」「はい」「出陣のかどでに娘へのよき置き土産ができた。
— 山本周五郎 『城を守る者』 青空文庫
作例 · 標準
例句