亡き父
なきちち
名詞
標準
(one's) late father
文例 · 用例
そして亡き父母の慈愛を思い、そぞろに感慨深くこの句を作った。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
……亡き父はじめ、恋女房。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫
兄は、亡き父上の御遺言をも忘れて汝は分居せむとや、さても分別違ひのことを能くも汝はいひ得るよ、と度々弟を誡め諭して敢て弟のいふところを許さざりしが、弟の堅く分居せんといひ張りて已まぬに打負けて、遂に一切の財産を正半分にし、その一方を弟に与へぬ。
— 幸田露伴 『印度の古話』 青空文庫
光起の亡き父も、義庵と称して聞えた典薬頭、今も残っている門内|左手の方の柳の下なる、この辺に珍しい掘井戸の水は自然の神薬、大概の病はこれを汲めばと謂い伝えて、折々は竹筒、瓶、徳利を持参で集るほどで。
— 泉鏡花 『三枚続』 青空文庫
その罪の恐ろしさは、なかなか贖うべき術のあるべきに非ず、今もなお亡き父上や兄上に向かいて、心に謝びぬ日とてはなし。
— 福田英子 『妾の半生涯』 青空文庫
それがしは故殿様にも御当主にも亡き父にも一族の者どもにも傍輩にも面目がない。
— 森鴎外 『阿部一族』 青空文庫
亡き父の豪奢は、周囲を巡っている鉄柵にも、四辺の墓石を圧しているような、一丈に近い墓石にも偲ばれた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
そう思うと、亡き父が、あの強い腕を差し伸べて、自分を招いていて呉れるように思われた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
作例 · 標準
彼は亡き父の遺志を継ぎ、会社を大きく発展させた。
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亡き父が愛用していた時計は、今も私の大切な宝物だ。
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「これは亡き父が残してくれた言葉なんだ」と、彼は静かに語った。
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