弁公
べんこう
名詞
標準
文例 · 用例
そして、二カ年半住みなれた、督弁公署を捨てゝしまった。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
ふと思いついたのは、今から二月前に日本橋のある所で土方をした時知り合いになった弁公という若者がこの近所に住んでいることであった。
— 国木田独歩 『窮死』 青空文庫
たどり着いて、それでも思い切って、「弁公、家か。
— 国木田独歩 『窮死』 青空文庫
」と言われて弁公すぐ身を横によけて「まアこれを見てくれ、どこへ寝られる?
— 国木田独歩 『窮死』 青空文庫
その薄い光で一ツの寝床に寝ている弁公の親父の頭がおぼろに見える。
— 国木田独歩 『窮死』 青空文庫
」と、弁公初めて気がつく。
— 国木田独歩 『窮死』 青空文庫
するとまだ寝つかれないでいた親父が頭をもたげて、「弁公、泊めてやれ、二人寝るのも三人寝るのも同じことだ。
— 国木田独歩 『窮死』 青空文庫
この磨滅下駄を持って、そこの水道で洗って来な、」と弁公景気よく言って、土間を探り、下駄を拾って渡した。
— 国木田独歩 『窮死』 青空文庫