春の夕べ
はるのゆうべ
表現
標準
spring evening
文例 · 用例
智恩院の桜が入相の鐘に散る春の夕べに、これまで類のない、珍しい罪人が高瀬舟に載せられた。
— 森鴎外 『高瀬舟』 青空文庫
磯山寺の華鯨音なく、梅を殘して靜に暮るゝ春の夕べ、何となう面白く、仰ぎ見れば、むかつをの頂に、老松一株翼然として天を摩するさま、殊に韻致を添ふるに、しばし二階の障子を明け放して見とれけるが、忽ち空艪漕ぐ聲す。
— 大町桂月 『杉田の一夜』 青空文庫
私の犯した罪ですが、私自身も知らぬ力がさせたのです」 不意に猫が端を引き上げた御簾の中に宮のおいでになった春の夕べのことも衛門督は言い出した。
— 若菜(下) 『源氏物語』 青空文庫
しめやかな早春の夕べの空の見える所に宮は出ておいでになった。
— 早蕨 『源氏物語』 青空文庫
宮はこの早春の夕べにふさわしい客をうれしくお思いになり、折る人のこころに通ふ花なれや色にはいでず下ににほへる とお言いになると、「見る人にかごと寄せける花の枝を心してこそ折るべかりけれ 私が困ります」 薫も冗談にしてこんなことを申し上げた。
— 早蕨 『源氏物語』 青空文庫
(北の旅の春の夕べ港のほとりに宿泊すれば、愛の海辺の風景は旅人の愁いを消すに価する。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
怨み多い晩春の夕べ、八丁堀から大川端へ出ると、何だかこう泣きたくなるような風物です。
— 振袖源太 『銭形平次捕物控』 青空文庫
……はいっ』 春の夕べは、もう闇である。
— 吉川英治 『新編忠臣蔵』 青空文庫
作例 · 標準
満開の桜の下で、友人たちと宴を楽しむ「春の夕べ」は、格別な思い出となった。
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音楽会は、心地よい「春の夕べ」に開催され、訪れた人々は優雅な時間を過ごした。
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川沿いのレストランで、ロマンチックな「春の夕べ」を過ごす。
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