幻辞.com

掬する

きくする
動詞-サ変-特殊動詞-他動詞
1
標準
to scoop up (with both hands)
文例 · 用例
徒らに抽象的概念を並列重疊して、青空の下底にバベルの塔を築く哲學は、無論、舊來の短歌者流と同樣、この境内の神水を掬することは出來ない。
岩野泡鳴 神秘的半獸主義 青空文庫
清冽掬するに堪えたる涙泉の前に立って、我輩は巻煙草を燻らしながら得意にエジェリヤの昔譚を同行の諸氏に語りつつ、時の移るを忘るるほどであったが、いざ帰ろうという時になって、先ほど煙草の口を切ったはずのナイフの見えぬのに気が付いた。
穂積陳重 法窓夜話 青空文庫
わたくしは踊子部屋の光景――その暗惨とその乱雑とその騒しさの中には、場末の色町の近くなどで、時たま感じ得るやうな緩かな淡い哀愁の情味を、こゝにも亦遺憾なく掬することができるやうな気がするのである。
永井荷風 勲章 青空文庫
蒸し暑い日本の夏は少々ならず閉口であるが、それも大都会のビルやアスファルト道路の照り返しに自動車の排気ガスを脱れ出でて、青田に白鷺を見、蝉しぐれの緑陰に清泉を掬する日本の自然のなかに置かれた町や村の夏なら、緑陰に清泉の一掬に十分にしのぐこともできる。
佐藤春夫 われらが四季感 青空文庫
自分が、こうやって、祖先たちの優雅を十分愛掬することが出来つつ、自身は全くありふれたやすもの瀬戸もので、こんなにうまくものをたべ、愉快に茶ののめるのを仕合わせに思います。
一九四四年(昭和十九年) 獄中への手紙 青空文庫
好む人には、その病はむしろ愛掬するよさでもあらうが、僕ら、書解のない者には、野の聖の自然な慈顏に親しむのとは、まことに遙かな相違がある。
吉川英治 折々の記 青空文庫
「天の一方に」は、「天一方望美人」というような漢詩から、解釈の聯想を引き出して来る人があるけれども、むしろ漠然たる心象の幻覚として、天の一方に何物かの幻像が実在するという風に解するのが、句の構想を大きくする見方であろう。
萩原朔太郎 郷愁の詩人 与謝蕪村 青空文庫
その上川魚は頭ごと食へるから、第二の国民の骨骼を大きくする為のカルシウム分もフンダンにある。
葉山嘉樹 氷雨 青空文庫
作例 · 標準
「うわっ、冷たい!山から湧き出た水を両手で掬したら、指先まで痺れるようだよ」
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
砂浜に膝をつき、掌からサラサラと零れ落ちる砂を何度も掬して遊んだ。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
「見て見て、水溜りの中に小さなアメンボがいたよ!そっと掬してみたの」
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
2
標準
to empathize with
作例 · 標準
彼の置かれた苦境を掬すれば、あのような厳しい発言が出てしまったのも仕方のないことだ。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
「部長の真意を掬するのは難しいけれど、会社を思っての決断なのは間違いないよ」
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
相手の言葉の裏にある、語られることのない悲しみを掬する優しさを持ちたいと思う。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview