応私
おうわたくし
名詞
標準
文例 · 用例
それは後の問題として、田舎へ引っ込むのがどうしても厭なら、一応私の方から、兄さんの方へ言って上げてもいい。
— 徳田秋声 『爛』 青空文庫
――いかに何でも、かうしていつまでもくみちやんを使つてゐるのがすまないから、一人で気を揉んでゐたんだけど、これでやつとくみちやんも一応私の方へ帰れるわ。
— 鈴木三重吉 『桑の実』 青空文庫
謝すべきものなら先生が来て謝する、一応私は先生の意見を聞いてからのことにしようとした。
— 島崎藤村 『千曲川のスケッチ』 青空文庫
このモラルは一応私小説的なものであるにも拘らず、社会の機構そのものを媒介としているし、またこれを透過しているのだ。
— 戸坂潤 『思想と風俗』 青空文庫
収賄などという犯罪と、政治上の確信犯とでは、少くともこの位の社会的待遇の相違があるのは、当然だと一応私はそう思うのであるが、併し、それは例の滝川教授の説の一部を支持することになるわけだから、恐らく間違っているのだろう。
— 戸坂潤 『社会時評』 青空文庫
それは一応私にとって構わないことではあるが、併し氏自身のその観念で以て、私の分を推定して貰っては、困るのである。
— 戸坂潤 『『唯研ニュース』』 青空文庫
しかし、こういうことも、一応私の言葉としてご記憶ねがいたい。
— 岸田國士 『S夫人への手紙』 青空文庫
しかし、一応私の信ずるところを述べて見よう。
— 下村湖人 『青年の思索のために』 青空文庫