手を通す
てをとおす
表現動詞-五段-サ行
標準
to put on (clothing, esp. new)
文例 · 用例
琉球|紬の書生羽織が添えてあったが、それには及ばぬから浴衣だけ取って手を通すと、桁短に腕が出て着心の変な事は、引上げても、引上げても、裾が摺るのを、引縮めて部屋へ戻ると……道理こそ婦物。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
女は黙って手を通す。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
あの中には簡素な生活に甘んじて來た芭蕉が、弟子達のこゝろざしとあつて、皆の造つてすゝめた、『やはらかもの』の袖に手を通すところがある。
— 島崎藤村 『芭蕉』 青空文庫
藤尾はいる」と甲野さんは素直に相手を通す気である。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
父もたった一度身につけたなりで、またと再び大礼服に手を通すことはなかった。
— ――黙子覚書―― 『夢は呼び交す』 青空文庫
このボスは東海道|名題のボスで、土地のボスではなく、このボスに渡りをつけるには、土地のボスの手を通す必要もあり、土地のボスもいくつかあるというわけで、それらにしかるべく顔を立てるとなると、一日に四ツも五ツも八百長レースが黙許されざるを得なくなるのである。
— 今日われ競輪す 『安吾巷談』 青空文庫
そうして窮屈そうな袖へ、もがくようにして手を通す小林を、坐ったまま皮肉な眼で眺めた。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
少し酔ってはいるが、至って元気そうで、女房の着せてくれたどてらに手を通すときも何んのさわりもなかったのを見たのです。
— 怪盗系図 『銭形平次捕物控』 青空文庫
作例 · 標準
真新しいスーツに初めて手を通した時、身が引き締まる思いがした。
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お気に入りのセーターに手を通すと、暖かい気持ちになった。
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試着室で、店員に勧められたワンピースに手を通してみた。
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