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薄暗闇

うすくらやみ
名詞
1
標準
gloom
文例 · 用例
されば乞食僧は、昼間|何処にか潜伏して、絶えて人に見えず、黄昏蝦蟇の這出づる頃を期して、飄然と出現し、ここの軒下、かしこの塀際、垣根あたりの薄暗闇に隠見しつつ、腹に充たして後はまた何処へか消え去るなり。
泉鏡花 妖僧記 青空文庫
鏡もなしに、薄暗闇のなかで、落ちつき払ってやっているのだ。
――当りまえのことを当りまえに語る。 もの思う葦 青空文庫
」と吉郎兵衛は尻端折りして薄暗闇の地べたを這い一歩金やらこまがねやらを拾い集めて、「こうして一つ一つにして拾ってみると、お金のありがたさがわかって来るよ。
太宰治 新釈諸国噺 青空文庫
けれども、いま、このバアの薄暗闇で、ふと見ると、やはり、似ている。
太宰治 火の鳥 青空文庫
けれども、いま、このバアの薄暗闇で、ふと見ると、やはり、似てゐる。
太宰治 火の鳥 青空文庫
時間は丁度、薄暗闇迫る頃、風呂敷でしょい、私のオリンピック記念のトランクを右手にぶらさげ、うまうま持出したものらしい。
田中英光 野狐 青空文庫
弱虫なやつ」と云つてゐる同級生の冷笑と、建物のなかに淀んでゐた例の欝々と病んだやうな梅の重たい匂とが、薄暗闇をとほして彼の感覚を掠めた。
犬養健 朧夜 青空文庫
薄暗闇なので、その男の年齢も容貌もよくは分らないが、片手に縄を持ち、片手に磨ぎ澄ました大きな海軍ナイフを握りしめ、蒲団の上をきっと睨んだ、やがてナイフを逆手に持ち直し、息を吸ったと思ったら、ハッシとそれをたたきつけた、刃物は蒲団の上にずぶりと突立った。
大倉※子 鳩つかひ 青空文庫
作例 · 標準
例句