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荒亡

こうぼう
名詞
1
標準
文例 · 用例
その設備の費用や、交際や、仲に立って狡計を弄する金魚ブローカーなどもあって、金魚のため――わずか飼魚の金魚のために家産を破り、流難|荒亡するみじめな愛魚家が少からずあった。
岡本かの子 金魚撩乱 青空文庫
忠孝の結晶として神に祀られる乃木将軍さえ若い頃には盛んに柳暗花明の巷に馬を繋いだ事があるので、若い沼南が流連荒亡した半面の消息を剔抉しても毫も沼南の徳を傷つける事はないだろう。
内田魯庵 三十年前の島田沼南 青空文庫
一種茫漠たるこの人物は、この脇坂の中間部屋にこれでもう十日ばかり流連荒亡している。
ねずみ 顎十郎捕物帳 青空文庫
脇坂の部屋を振りだしに榎坂の山口周防守の大部屋、馬場先門の土井大炊頭、水道橋の水戸さまの部屋というぐあいに順々にまわって、十日ほど前から、この松平佐渡守の中間部屋に流連荒亡している。
紙凧 顎十郎捕物帳 青空文庫
いかに酒池肉林・流連荒亡の楽しみをなすもただ生活の愉快を感ずるのみ。
徳富蘇峰 将来の日本 青空文庫
愚直な彼等が欺かれて金をとって、祖先伝来の田畑を荒亡されて、この汚名だ」 正造は沈痛な表情になり、袴のひだの上で木の瘤のような手をうごかしていたが、「今年の正月のいく日だったか、なんでも暮の三十日に解散があって間もなくのことだ。
大鹿卓 渡良瀬川 青空文庫
「而も根本に達せず、未だ鉱毒は停止に至らずして河川の荒亡は漸くその害を逞うして、彼等は策を転じて鉱毒地の全部を買収併呑の罪悪を設計しつつあり。
大鹿卓 渡良瀬川 青空文庫
私は生活の虚無感に陶酔しながら、連日酒を呷り、流連|荒亡の夢を追って時の過ぎるのを忘れるような暮し方をしていた。
尾崎士郎 親馬鹿入堂記 青空文庫