技巧的
ぎこうてき
形容動詞
標準
technically accomplished
文例 · 用例
「印象的」「技巧的」「主知的」「絵画的」ということは、すべて客観主義的芸術の特色である。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
したがってまた「技巧的」「主知的」「印象的」「絵画的」等、すべて彼の特色について指摘されてるところも、定評として正しく、決して誤っていないのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
その蕪村を好まぬ理由は、蕪村が技巧的の作家であり、単なる印象派の作家であって、芭蕉に見るような人生観や、主観の強いポエジイがないからだと言うことだった。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
僕の断じて立言し得ることは、蕪村が単なる写生主義者や、単なる技巧的スケッチ画家でないということである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
けれども、けふの兎は、何か内證の思惑でもあるのか、いつものやうに狸に向つて侮辱の言葉も吐かず、先刻から無言で、ただ技巧的な微笑を口邊に漂はせてせつせと柴を刈つてゐるばかりで、お調子に乘つた狸のいろいろな狂態をも、知らん振りして見のがしてやつてゐるのである。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
今の錦紗のやや軽薄めいた技巧的感触や西陣お召の厳粛性のやうな感じとは全然ちがふもつと、ち、り、め、ん、といふなまめかしさ、いとしさ、やるせなさ、優しさの含んだ純粋絹をねりにねつてしなとこくとをつけた布地でした。
— 岡本かの子 『縮緬のこころ』 青空文庫
旋律の規範としての音階は、わが国には都節音階と田舎節音階との二種あるが、前者は技巧的音楽のほとんど全部を支配する律旋法として主要のものである。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
僕は實に、日本文壇の技巧的文學に飽き飽きしてゐる。
— 萩原朔太郎 『芥川龍之介の追憶』 青空文庫