稽古所
けいこじょ
名詞
標準
文例 · 用例
稽古所ばいりをする、吉原通いをする。
— 唐人飴 『半七捕物帳』 青空文庫
稽古所の方で教へ子たちが水上げをよくするため、切花の芍薬の根を焼いてゐるのだと、うつら/\夢から覚め際の桂子は想ふ。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
……はずんで、電話を呈しよう、稽古所を承ろう。
— 泉鏡花 『卵塔場の天女』 青空文庫
この能役者は、木曾の中津川に避暑中だつたが、猿樂町の住居はもとより、寶生の舞臺をはじめ、芝の琴平町に、意氣な稽古所の二階屋があつたが、それもこれも皆灰燼して、留守の細君――(評判の賢婦人だから厚禮して)――御新造が子供たちを連れて辛うじて火の中をのがれたばかり、何にもない。
— 泉鏡太郎 『十六夜』 青空文庫
御用とは云いながら、稽古所へ来て邪魔をして済まなかった。
— 薄雲の碁盤 『半七捕物帳』 青空文庫
岩下左内という奥州浪人は、四、五年前からここに稽古所を開いて、昼は近所の子供たちに読み書きを教え、夜はまた若い者共をあつめて柔術や剣術を指南していた。
— ズウフラ怪談 『半七捕物帳』 青空文庫
まえにも云う通り、小左衛門は手堅い人物であるので、ふだんから自分の手習い子が遊芸の稽古所などへ通うのをあまり懌ばないふうであった。
— 半七先生 『半七捕物帳』 青空文庫
幾次郎はやはり奉公人として働いていて、彼が堅気の店の者に似合わず、稽古所ばいりをしたり、折りおりには新宿の遊女屋遊びをしたりするのを主人が大目に見ているのも、亡父の忠義を忘れない為であろう。
— 二人女房 『半七捕物帳』 青空文庫