他筆
たひつ
名詞
標準
someone else writing
文例 · 用例
――ボーツと春の薄霞のやうに煙つた明るみの中に、とても口では云ひつくすことの出来ないその美しい明るみの中に(それは今のやうにして皆様に自由に想像して戴くより他筆では現せないのです。
— 牧野信一 『嘆きの孔雀』 青空文庫
尤も南岳の絵もその全体の布置結構その他筆つきなどもよく働いて居つて固より軽蔑すべきものではない。
— 正岡子規 『病牀六尺』 青空文庫
〔他筆 加除訂正田中 和紙一二枚綴〕
— 田中正造 『非常歎願書』 青空文庫
オリオンは高く うたひつゆとしもとを おとす、アンドロメダの くもはさかなのくちの かたち。
— 宮澤賢治 『星めぐりの歌』 青空文庫
一むらのすすきの陰から、嘉十はちよつと顔をだして、びつくりしてまたひつ込めました。
— 宮澤賢治 『鹿踊りのはじまり』 青空文庫
無論藝術家が製作に熱中してゐる場合に、些としたひつかゝり氣懸があつても他から想像されぬ位の打撃となる。
— 三島霜川 『平民の娘』 青空文庫
況して周三のは、些としたひつかゝりや輕い意味のそれでは無い。
— 三島霜川 『平民の娘』 青空文庫
友人は、それを内氣らしくカンヴアスを裏がへしにして部屋の壁へ寄せかけて置いたのに、おれは、躊躇せずそれをまたひつくりかへして眺めたのである。
— 太宰治 『陰火』 青空文庫
作例 · 標準
この歴史的な手紙の一部は本人のものではなく、後世に他筆によって書き加えられた可能性が指摘されている。
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「忙しいのは分かるが、重要な書類に他筆が混じるのは信頼に関わるぞ」と上司に厳しく注意された。
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鑑定士は、署名の筆跡が本人のものとは微妙に異なるため、これは他筆による代筆だと結論づけた。
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