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身ごなし

みごなし
名詞
1
標準
文例 · 用例
眼も然うだが、顏にも姿にも下町の匂があツて、語調にしろ取廻にしろ身ごなしにしろ表情にしろ、氣は利いてゐるが下卑でゐる。
三島霜川 平民の娘 青空文庫
その夜の旗太郎は、平常なら身ごなしに浮き身をやつす彼には珍しく、天鵞絨の短衣のみを着ていて、絶えず伏眼になったまま、その薄気味悪いほどの光のある、白い手を弄んでいた。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
それらは、野上彌生子にも小寺菊子にもない線と色調と人生に向っての身ごなしであった。
宮本百合子 婦人と文学 青空文庫
自身の人生での身ごなし、自身のこの社会での足どりに常に何か女らしさの感覚を自ら意識してそれに沿おうとしたり、身をもたせようとしているところに女の悲劇があるのではないだろうか。
――女らしさの昨日、今日、明日―― 新しい船出 青空文庫
何しろ対手がひろい海、力のつよい海だから海辺の女の動きも大きくて活溌で、農村の女の身ごなしとはまるでちがう逞しさが感じられるのである。
宮本百合子 漁村の婦人の生活 青空文庫
女形の身ごなしで表現され得た女らしさにもられた女ごころというものも、つまりは古い男心の伝統が描き出したものであったとさえ云えるでしょう。
宮本百合子 自然に学べ 青空文庫
可愛いく胸を張り腰を据えて、如何にも優しい身ごなしで、油をぬったり、一枚一枚の羽をしごいたりして居る雌鴨の様子を、わきからだまって見て居るうちに、雄鴨はどうしても離れられない様な愛着を感じた。
宮本百合子 一条の繩 青空文庫
久しぶりであなたの身ごなしに特徴である闊達な線の動きも美しく見えてつよく印象にのこります。
一九三七年(昭和十二年) 獄中への手紙 青空文庫