様唯
ようただ
名詞
標準
文例 · 用例
愚なる者の癖に人がましき事申上候やうにて、誠に御恥う存候へども、何とも何とも心得難く存上候は、御前様唯今の御身分に御座候。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
もしこの時、彼の後の襖が、けたたましく開放されなかつたら、さうして「お祖父様唯今。
— 芥川龍之介 『戯作三昧』 青空文庫
「奥様唯今、御留守でございます」 女は黙ってふたたび頭をさげて立ち去った。
— 久坂葉子 『女』 青空文庫
初めの間は其血を吐くやうな聲に春三郎は一々身を切られる如く感じつゝ生きた心持は無かつたが、睡眠不足と心配とから來る心身の疲勞と漸く其聲に馴れた神經の遲鈍とで遂には看護婦同樣唯器械的に看護する迄となつた。
— ――文太郎の死―― 『續俳諧師』 青空文庫
「早く醫者を」 何樣唯ならぬ樣子で、人々は右往左往して居ります。
— 井戸端の逢引 『錢形平次捕物控』 青空文庫