東塔
とうとう
名詞
標準
文例 · 用例
――叡山には東塔、西塔、横川とあって、その三ヵ所を毎日往来してそれを修業にしている人もあるくらい広い所だ。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
「御叔父さん、東塔とか西塔とか云うのは何の名ですか」「やはり延暦寺の区域だね。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
広い山の中に、あすこに一と塊まり、ここに一と塊まりと坊が集まっているから、まあこれを三つに分けて東塔とか西塔とか云うのだと思えば間違はない」「まあ、君、大学に、法、医、文とあるようなものだよ」と宗近君は横合から、知ったような口を出す。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
そこから又八幡神社を抜けて行くと、古い建物のあと――東塔といって昔七重の高塔で頗る壮麗なものであったという、その塔の跡のあたり芝原になっています。
— 宮本百合子 『「奈良」に遊びて』 青空文庫
諸君も既に御承知の事と思うが、私の見た所では塔の高さは約三尺|彼の大和薬師寺の東塔を模したと云われ、三重であるが所謂裳階を有するので、一寸見ると六階に見える。
— 甲賀三郎 『真珠塔の秘密』 青空文庫
其中腹と、東の鼻とに、西塔・東塔が立つて居る。
— 釋迢空 『死者の書』 青空文庫
恐れを知らず育てられた大貴族の郎女は、虔しく併しのどかに、御堂・々々を拜んで、岡の東塔に來たのである。
— 釋迢空 『死者の書』 青空文庫
恐れを知らず育てられた大貴族の郎女は、虔しく併しのどかに、御堂々々を拜んで、岡の東塔に來たのである。
— 折口信夫 『死者の書』 青空文庫