黙契
もっけい
名詞動詞-サ変
標準
implicit agreement
文例 · 用例
渠らが十年語りて尽くすべからざる心底の磅※は、実にこの瞬息において神会黙契されけるなり。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
例えば、或は詩は霊魂の窓であると言い、天啓の声であると言い、或は自然の黙契であると言い、記憶への郷愁だと言い、生命の躍動だと言い、鬱屈からの解放だと言い、一々個人によって意見を異にし、一も普遍妥当するところがない。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
と云うものは、まず字の定義は御互の間に黙契があるとして、ある人々は触れなければ小説にならないと考えて居る。
— 夏目漱石 『高浜虚子著『鶏頭』序』 青空文庫
歳子をあの子と呼ぶことに二人はおの/\の立場で、歳子を愛し理解する黙契を示し合つてゐた。
— 岡本かの子 『夏の夜の夢』 青空文庫
ひよつとすると、移転の必要あるたび、次の家の探し方に門に蔦のある家を私たちは黙契のうちに条件に入れて探してゐたのかも知れない。
— 岡本かの子 『蔦の門』 青空文庫
新吉はだんだん夫人と娘の様子を見て居るうちに夫人とも此の娘の出現がかねて何かの黙契を持って居たのではなかろうかとさえ思われ始めた。
— 岡本かの子 『巴里祭』 青空文庫
これは、ジャアナリストのあいだの黙契にて、いたしかたございませぬ。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
いかに形や気分は周囲の事情によって突き崩されても、主に使われているもの同志が、殊に肉親の脈に於てわれ知らず繋り労っている黙契の諾き合いというものは確にあることゝ知られ、而も、こうも意表な表現を辿るものとは愕きました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
作例 · 標準
彼らの間には、言葉を交わさずとも理解し合える黙契があった。
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二人の間には言葉にされない黙契が成立していた。
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政党間の黙契により、その法案は可決された。
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