背革
せがわ
名詞
標準
back of a leatherbound book
文例 · 用例
久保田はしばらく立って、本の背革の文字を読んでいた。
— 森鴎外 『花子』 青空文庫
しかもその箱の半以上を、茶褐色の背革の大きい本三冊が占めていて、跡は小さい本と雑記帳とで填まっている。
— 森鴎外 『二人の友』 青空文庫
薄暗い箱から、背革に記してある金字が光を放っている。
— 森鴎外 『二人の友』 青空文庫
背革の文字をあちこち見ているところへ、奥さんが出て来られた。
— 森鴎外 『青年』 青空文庫
久保田は暫く立つて、本の背革の文字を読んでゐた。
— 森鴎外 『花子』 青空文庫
万国地図と海図との懸かった、一方の壁へ背を向けて、背革紫檀の古風で寛濶な、肘掛椅子に腰をかけ、嘉右衛門はバラードを弾いている。
— 国枝史郎 『十二神貝十郎手柄話』 青空文庫
だが彼はそれには別に耳を貸さうともしないで、ただ不思議さうに、老人の手にしてゐる聖書の背革が傷んでゐると見えて一面に膏藥のやうなものが貼つてあるのや、その老人のぶるぶる顫へてゐる手つきが何となく鷄の足に似てゐるのを眺めてゐた。
— 堀辰雄 『恢復期』 青空文庫
だが彼はそれには別に耳を貸そうともしないで、ただ不思議そうに、老人の手にしていた聖書の背革が傷んでいると見えて一面に膏薬のようなものが貼ってあるのや、その老人のぶるぶる顫えている手つきが何となく鶏の足に似ているのを眺めていた。
— 堀辰雄 『恢復期』 青空文庫