頂塔
ちょうとう
名詞
標準
文例 · 用例
古風な博覽會かなしく ぼんやりとした光線のさすところで圓頂塔の上に圓頂塔が重なりそれが遠い山脈の方まで續いてゐるではないか。
— 萩原朔太郎 『定本青猫』 青空文庫
圓頂塔の上に圓頂塔が重なり無限にはるかなる地平の空で日ざしは悲しげにただよつてゐる。
— 萩原朔太郎 『定本青猫』 青空文庫
さうしてパノラマ館の塔の上にはぺんぺんとする小旗を掲げ圓頂塔や煙突の屋根をこえてさうめいに晴れた青空をみた。
— 萩原朔太郎 『定本青猫』 青空文庫
金魚がマホメット本寺の円頂塔に立籠って風速に嚮っている、それをコルクの砂漠に並んでアネモネの花が礼拝している。
— 岡本かの子 『バットクラス』 青空文庫
運河会社の円頂塔は朝日に輝いていた。
— 寺田寅彦 『旅日記から(明治四十二年)』 青空文庫
さらに進むと比類なきギブス式尖塔と頂塔を巡らせたジョージ王朝式屋根をもつ一七七五年建立のファースト・バプテスト・チャーチの華麗な姿が見えた。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『チャールズ・デクスター・ウォードの事件』 青空文庫
パワーズ小路の丘にある頂塔を備えた彼の家で行われた恐るべき会見の後、彼はその冒※的な結婚に許可を与えることに同意した。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『チャールズ・デクスター・ウォードの事件』 青空文庫
果てしない下町の街路をとぼとぼと通り抜け、侘しく衰退したスクエアを後にし、やっと幾世紀もの時の流れにくたびれた階段と、撓んだドリア風の張り出し玄関と、ガラスの曇った頂塔のある上り坂の本通りに出た。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『闇をさまようもの』 青空文庫