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角張り

かくばり
名詞
1
標準
文例 · 用例
子供のやうに單純で無邪氣にまでいぢらしい一面と、文人意識で四角張り、窮屈に肩を張つてる一面である。
萩原朔太郎 室生犀星に就いて 青空文庫
源太もこれに角張りかかった顔をやわらげ、何ごとも皆|天運じゃ、此方の了見さえ温順に和しくもっていたならまた好いことの廻って来ようと、こうおもって見ればのっそりに半口やるもかえって好い心持、世間は気次第で忌々しくも面白くもなるものゆえ、できるだけは卑劣な一尺動けどなお見えず、二尺も移れどなお見えず。
幸田露伴 五重塔 青空文庫
並び聳ゆる櫓には丸きもの角張りたるものいろいろの形状はあるが、いずれも陰気な灰色をして前世紀の紀念を永劫に伝えんと誓えるごとく見える。
夏目漱石 倫敦塔 青空文庫
円く高く盛り上がっていた背も撓み、全体の相が角張り、蜘蛛というより、やはり、一張りの紙帳が、地面へ捨てられたような姿となった。
国枝史郎 血曼陀羅紙帳武士 青空文庫
校長さんはなぜあんな人に参観をお許しなさるのでしやうと少しく角張りかかるを花子はホホホホと軽く受けて、また君子さんのお株が始まつたよ、そんな事はどうでもよいではありませんか、それに今日来た人は、そんな筈の人ではなからうと思ひます。
清水紫琴 当世二人娘 青空文庫
荒々しく角張りたる橋杭の間よりは島と水との眺望あり。
永井荷風 江戸芸術論 青空文庫
が、師父圓馬と私とは若き日の谷崎潤一郎氏のごとく似かよってはいず、圓馬は角張り、私は細長い顔立ちであるが、濃い太い眉と、険しく大きい目とだけはいささか似ている。
正岡容 わが寄席青春録 青空文庫
粉屋のベルトルトは、金色の髪で、頭も肩も四角張り、ザビーネが小柄なのと同じ程度に肥大で、快活な男だった。
JEAN CHRISTOPHE ジャン・クリストフ 青空文庫