飲過
いんすぎ
名詞
標準
文例 · 用例
私は前夜の飲過ごしでぐつたりして、少し卓子の割合には高過ぎる椅子に腰掛けて、煙草を喫つたり本を読みかけてみたり、と、急に思ひ出して此の日頃方々で受取つた名刺の整理をしたり、――要するに何の野心もなく、その日第一回の食事を済ましたばかりのところであつた。
— ――不真面目なわが心…… 『その一週間』 青空文庫
お村も少しくなる口なるに、其夜は心|爽ぎ、興も亦深かりければ、飲過して太く酔ひぬ。
— 泉鏡花 『妖怪年代記』 青空文庫
飲過ぎたと見えて寒気がする。
— 泉鏡花 『古狢』 青空文庫
此澆季の世には珍らしい厚い志が嬉しくてツイ飲過して泥の如く酔ひ車上に扶け載せられて旅宿に帰り前後不覚に眠入つた。
— 東海道線 『旅日記』 青空文庫
小児の奴がまた生意気に、私がちと飲過すと、酒臭い、と云って一つ蚊帳を嫌います。
— 泉鏡花 『沼夫人』 青空文庫
早朝、樹明来、ほがらか/\、素湯とわさび漬で、節食、どうやら過飲過食の重苦しさがなくなつた。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
私も過飲過食で胃が悪い、とても秋穂行乞はやれさうもないので、地べたに莚をしいて寝た、土が何より薬だ、土のなごやかなつめたさが身心のつかれを癒やしてくれます。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
飲過ぎ10・18(夕) 英吉利にヂヨーヂ・モーランドといふ画家が居た。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫