温泉客
おんせんきゃく
名詞
標準
hot spring guest
文例 · 用例
里見さんのは確か修善寺あたりの球突塲を題材にしたもので、そこに集まつてくる温泉客や町の常連の球|突振そのものを例の鮮かな筆致で描いてあつたかと思ふ。
— 南部修太郎 『文壇球突物語』 青空文庫
なにも知らない温泉客が亭主の笑顔から値段の応対を強取しようとでもするときには、彼女は言うのである。
— 梶井基次郎 『温泉』 青空文庫
温泉客の通る道じゃないね。
— 坂口安吾 『発掘した美女』 青空文庫
なんしろ、毎日のことですから、土地の人はだんだん冷淡になりますし、夏枯れで、温泉客もなく、夏からズッと収入が減っていたそうですから、里心がついたのかも知れません。
— 坂口安吾 『復員殺人事件』 青空文庫
ドテラの温泉客のフリを忘れて、洋服のまま、伊東温泉の地下鉄寮というところへ忍びこんだ。
— 湯の町エレジー 『安吾巷談』 青空文庫
ドテラの着流しで夜の街をゾロゾロ歩いている温泉客というものは、銀座の酔ッ払いとは違っている。
— 湯の町エレジー 『安吾巷談』 青空文庫
温泉客というものには個性がない。
— 湯の町エレジー 『安吾巷談』 青空文庫
銀座の酔っ払いは女を見るに恋人という考えを忘れていないが、温泉客は十把一とからげにパンパンがあるばかりで、恋人を探すような誠意はない。
— 湯の町エレジー 『安吾巷談』 青空文庫