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狭苦

きょうく
名詞
1
標準
文例 · 用例
私は、このような狭苦しい谷の中で、このような広濶な地を見られようとは思わなかった。
小島烏水 白峰山脈縦断記 青空文庫
店の向かって右の狭苦しい入口からすぐに二階へ上がるのであったかと思う。
寺田寅彦 中村彝氏の追憶 青空文庫
チタ子はひどく憂鬱そうな顔をして狭苦しい椅子に埋れていましたが、私が、自分の席へ誘うと、黙々として私の卓子にやってきて、 ――失礼ですが、妾を天下茶屋の家まで送ってください。
吉行エイスケ 大阪万華鏡 青空文庫
と、いっても、むろん貧乏長屋のことゆえ、戸ごとに絵行灯をかかげ、狭苦しい路次の中で界隈の男や女が、「トテテラチンチン、トテテラチン、チンテンホイトコ、イトハイコ、ヨヨイトサッサ」 と踊るだけのことだが、お君はむりをして西瓜二十個寄進し、薦められて踊りの仲間に加った。
織田作之助 青空文庫
二三日、狭苦しい種吉の家でごろごろしていたが、やがて、黒門市場の中の路地裏に二階借りして、遠慮気兼ねのない世帯を張った。
織田作之助 夫婦善哉 青空文庫
戸毎に絵行燈をかかげ、狭苦しい路地の中で、近所の男や女が、 ――トテテラチンチン、トテテラチン、チンテンホイトコ、イトハトコ、ヨヨイトサッサ、……と踊った。
織田作之助 青春の逆説 青空文庫
その見える範囲の狭苦しいことを知るべきではないか。
幸田露伴 悦楽(現代訳) 青空文庫
たしかにこれは、狭苦しい管や小さい煖炉の中を這いずりまわるのとは、いささかわけが違っていました。
BILLEDBOG UDEN BILLEDER 絵のない絵本 青空文庫