のたりのたり
のたりのたり
副詞副詞-と
標準
slowly (of undulating waves)
文例 · 用例
春の海|終日のたりのたりかな だれも知ってる名句であるが、のたりのたりという言葉の音韻が、浪の長閑な印象をよく表現し、ひねもすという語のゆったりとした語韻と合って、音象的に非常に強く利いてるのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
春雨や暮れなんとして今日も有「暮れなんとして」は「のたりのたり」と同工風。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
例えば鶯のあちこちとするや小家がち 蕪村春の海ひねもすのたりのたり哉 蕪村 の如く、「あちこちとするや」の語韻から、鶯のチョコチョコとする動作を音象し、「のたりのたり」の音調から春の海の悠々とした印象を現わしているのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
何時か聞いた事がある、狂人と真人間は、唯時間の長短だけのもので、風が立つと時々波が荒れるように、誰でもちょいちょいは狂気だけれど、直ぐ、凪ぎになって、のたりのたりかなで済む。
— 泉鏡花 『春昼後刻』 青空文庫
例えば蕪村の春の海|終日のたりのたりかな という句の如きも、単にかかる自然を描写しているのでなく、主観に於ける春日長閑の無為の気分を、対象の中に情調として見ているのである。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
昼間はロックがこわいので、じっとしていても、夜になると、のたりのたりとはいまわって、食べ物をさがすのでした。
— 四、船乗シンドバッド 『アラビヤンナイト』 青空文庫
で、脳裏は風船玉の如く、洞ろな肢体は春の海に漂ふ舟の如くに軽く、「ひねもすのたりのたり」の海辺に拉し去られた快は、他合もなく幻のうちに微笑まれた。
— 牧野信一 『坂道の孤独参昧』 青空文庫
海にはまた、油のやうな春の潮が、きらきらと耀きながら、ひねもすのたりのたりと揺れ動いてゐる。
— 薄田泣菫 『独楽園』 青空文庫
作例 · 標準
荒波にもまれながら、船はのたりのたりと沖へ向かう。
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大草原をのたりのたりと歩くゾウの群れが、夕日を浴びていた。
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古い木造の橋は、人が渡るたび、のたりのたりと揺れる。
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