踏み折る
ふみおる
動詞
標準
文例 · 用例
時には、大森の方から魚を売りに来る男が狭い露地に荷をおろし、蕾を見せた草の根を踏み折ることなぞもあった。
— 島崎藤村 『秋草』 青空文庫
時には、大森の方から魚を賣りに來る男が狹い露地に荷をおろし、蕾を見せた草の根を踏み折ることなぞもあつた。
— 島崎藤村 『桃の雫』 青空文庫
鳥は啼けども、刺す如き百舌と鵯鳥、しからずば枝を踏み折る山鴉。
— 與謝野晶子 『晶子詩篇全集』 青空文庫
その夜も、彼女は起きて、なおも兄の背をさすったり、台所へ通って、薬を煎じたりしていたが、ふと、板戸の外で、 ――ばりッ と、垣根の古竹を踏み折るような音につづいて、何かひそかに囁きあう声がしたので、ぎょっと耳を澄ましていた。
— 第六分冊 『新書太閤記』 青空文庫
いかに忍びやかに進めても、馬は坂路にかかると石を蹴り、朽木を踏み折るので、小さい谺にも、寝鳥が立つ。
— 第八分冊 『新書太閤記』 青空文庫
バリバリッと、青竹でも踏み折るような響きと共に、ううむ――と野獣でも唸いたような声がどこやらでした。
— 第八分冊 『新書太閤記』 青空文庫