錆刀
さびがたな
名詞
標準
sword with rusted edge
文例 · 用例
が、何の禁厭か知れぬまで、鉄釘、鉄火箸、錆刀や、破鍋の尻まで持込むわ。
— 泉鏡花 『夜叉ヶ池』 青空文庫
「不思議やこの時まだ五歳の真与太郎でございますが、さながら後で誰かが手を持ち添えてくれますように、例の錆刀を持ちまして」浪江の横腹をひと抉り抉ったのである。
— 「怪談牡丹燈籠」「江島屋騒動」「怪談乳房榎」「文七元結」「真景累ヶ淵」について 『我が圓朝研究』 青空文庫
いまのいままで迎い火焚きながら物語っていたというところだけに、五つの真与太郎にしても錆刀で相手に斬り付けていくことが何だか自然におもわれるではないか。
— 「怪談牡丹燈籠」「江島屋騒動」「怪談乳房榎」「文七元結」「真景累ヶ淵」について 『我が圓朝研究』 青空文庫
それでも未練らしく錆刀を一本抱いて、ついには野垂死ぬ外はない運命を、小意地悪いほど明瞭に意識し乍ら、秋月九十郎は、その夜の宿を両国橋の下に求める外はありませんでした。
— 枕の妖異 『奇談クラブ〔戦後版〕』 青空文庫
――先生、この辺は、戦場の跡ですね、屹度」 出水に洗われた川砂を掘りちらして、伊織は、錆刀の折れだの、性の分らぬ古金など拾って興がっていたが、そのうちに、「あ……?
— 二天の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
そのいわれのある古戦場で、その信玄の孫が、わずかふたりの従者とともに、錆刀で首を落とされるとは、なんと、あわれにもまた皮肉な因縁よ!
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
」 蛾次郎もすばやく水独楽をふところの奥にねじこみ、代りにあけび巻の錆刀をもってかまえをとり、柄に手をかけて屋根裏の虚空をにらみつけた。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
胸をついて手をはなし、あけび巻の錆刀をザラリと抜きかける。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
作例 · 標準
古い武具店で、柄が朽ちかけた錆刀を見つけた。
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博物館には、戦乱で使われたまま錆刀となった貴重な遺品が展示されている。
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長期間手入れを怠ったため、刀身はすっかり錆刀と化してしまった。
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