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爺々

爺々
名詞
1
標準
文例 · 用例
神社の日向を、ゆるゆる歩み、知人に遇へば、につこり致し、飴売爺々と、仲よしになり、鳩に豆なぞ、パラパラ撒いて、まぶしくなつたら、日蔭に這入り、そこで地面や草木を見直す。
亡き児文也の霊に捧ぐ 在りし日の歌 青空文庫
勧進帳が終つて喫煙室に這入ると、「好いですね、好いですね、よくやりますね」と一人の爺々ィが云つてゐた。
中原中也 我が生活 青空文庫
」「いやいや、大して違ひはありますまい」と語尾を上げて、爺々ィが云つた、「音羽屋の方が所作はうまいかしれないが、ハリマ屋の方はスゴミがあるツ。
中原中也 我が生活 青空文庫
私ははじめその女が爺々ィの女房ででもあるのかと思つてゐたが、さう云つてまた忽ちその女が向ふへゆくと、爺々ィが、「まあ、どこから出て来た女か知れないけれど、勧進帳で眠くなるなんて、呆れた奴だ」と云つて笑つた。
中原中也 我が生活 青空文庫
で、思い思いではあるけれども、各自暗がりの中を、こう、……不気味も、好事も、負けない気も交って、その婆々だか、爺々だか、稀有な奴は、と透かした。
泉鏡花 吉原新話 青空文庫
その時は勿論、婆々も爺々も見えなかった、――その物干の窓が、今の間に、すかり、とこう、切放したように、黒雲立って開いている。
泉鏡花 吉原新話 青空文庫
留守には、年寄つた腰の立たない與吉の爺々が一人で寢て居るが、老後の病で次第に弱るのであるから、急に容體の變るといふ憂慮はないけれども、與吉は雇はれ先で晝飯をまかなはれては、小休の間に毎日一|度づつ、見舞に歸るのが例であつた。
泉鏡花 三尺角 青空文庫
留守には、年寄った腰の立たない与吉の爺々が一人で寝て居るが、老後の病で次第に弱るのであるから、急に容体の変るという憂慮はないけれども、与吉は雇われ先で昼飯をまかなわれては、小休の間に毎日一度ずつ、見舞に帰るのが例であった。
泉鏡花 三尺角 青空文庫