平野水
ひらのすい
名詞
標準
文例 · 用例
六 お兼さんは黒い盆の上に載せた平野水と洋盃を自分の前に置いて、「いかがでございますか」と聞いた。
— 夏目漱石 『行人』 青空文庫
顔を元へ戻しても、自分を見ずに、畳の上にある平野水の罎を見ていた。
— 夏目漱石 『行人』 青空文庫
その代り日に数回|平野水を一口ずつ飲まして貰う事にした。
— 夏目漱石 『思い出す事など』 青空文庫
平野水がくんくんと音を立てるような勢で、食道から胃へ落ちて行く時の心持は痛快であった。
— 夏目漱石 『思い出す事など』 青空文庫
余は夜半にしばしば看護婦から平野水を洋盃に注いで貰って、それをありがたそうに飲んだ当時をよく記憶している。
— 夏目漱石 『思い出す事など』 青空文庫
大麓氏は大臣らしい物の言ひ方をしようと思つて注ぎさしの平野水を一杯ぐつと飲んだ。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
平野水や曹達水は毎日連飲すると腸を害します。
— 秋の巻 『食道楽』 青空文庫
公園の六代目の家のことで、私が一番はっきり覚えていることは、宏大な台所の揚板の下に平野水の瓶が列をなしていたことである。
— 小山内薫 『芝、麻布』 青空文庫